ヘンプ(麻)とは?

ヘンプ(麻)とは?

ヘンプは、日本人にも馴染みがある麻科の植物です。


ヘンプは「大麻」の一部ですが、向精神薬のように高揚感になるマリファナの化学物質であるTHCを、ごくわずかしか含まないすべての品種が含まれています。

【アメリカのヘンプ規則】

2018年の農業改善法(「2018年農場法案」)の通過に伴う米国の再合法化ヘンプでは、ヘンプは「大麻 (学名Cannabis sativa L.)」の植物及び、成長しているか否かにかかわらず、その植物のいずれかの 部位(種子と全ての派生物、抽出物、カンナビノイド、異性体、酸、塩、異性体の塩を含む)」と定義され、 「マリファナ」の連邦定義を免除する。ただし、乾燥重量ベースでΔ9-THC濃度が脱炭酸後0.3%以下で あることを条件とする。https://www.hokkaido-hemp.net/20200903-jp.pdf


世界で進むヘンプのさまざまな活用方法

ヘンプには多くの種類がありますが、向精神性大麻(マリファナ)で最も有名です。

その為、多くの人が麻=マリファナと混同する主な理由となっています。

しかし実際ヘンプは、繊維・ハード・種子・および葉に含まれる他の自然治癒化合物のために栽培されている産業用バリアントを指します。

種子

ヘンプシードはヘンプ植物に由来し、主にダイエット製品に使用されます

種子は主にダイエット製品に使用されます。

大麻の種子は通常、皮をむいてさまざまな方法で使用されます。

種子は生で食べたり、挽いて食事にしたり、牛乳にしたり、プロテインパウダーの製造にも使用できます。

大麻の種は、圧搾して油にすることもできます。

ヘンプシードオイル は、サラダドレッシング、ペイント、インクとして使用でき、多くのボディケア製品に使用されている人気の成分です。

中でもカナダは、2015年に栽培が許可された84,000エーカーを超える大麻種子の最大の生産国です。

カナダで栽培されている大麻株のほとんどはフィノラと呼ばれています。

フィノラは最も多くの種子を生産することで知られていますが、それらは非常に短いため、茎に使用することはできません。

時間が経つにつれて、より多くの農家が種子と茎の両方に使用できるデュアルユースの品種を実験しています。

靭皮(繊維)

靭皮/繊維は麻の別の用途であり、植物の茎に由来します


麻の茎を半分に切ると、ぴったりとした中空のチューブに囲まれ、内側の長さを走る長い紐のようなバンドが見えます。

これは麻の有名な靭皮繊維です。

正しく収穫されたとき、繊維は実際には鋼よりも強いです。茎とその繊維は、主に衣類、建材、紙などに使用されています。

歴史的に、麻の茎には非常に多くの異なる用途が発見されてきました。

1938年のポピュラーメカニクスの記事で、麻はその不可解なほど強い繊維を賞賛したため、次の「10億ドルの作物」であると述べられました。

雑誌は、麻の25,000以上の産業用途があることを発見しました。

麻の茎の用途には、アパレル、バッグ、ロープ、ネット、帆布、カーペットなどがあります。

中国は世界最大の大麻の茎の生産国であり、政府は大麻産業が2億ドルを超えると主張しています。

茎(ヘンプハードと呼ばれるヘンプ茎の内核部分)

 

ヘンプハードは、ヘンプ茎の柔らかい内側の内核部分のことです。

吸収性が高く、セルロースが豊富、優れた熱的および音響的特性を備えています。

ヘンプハードは、2種類の異なる用途で使用することができます。

  • 未処理および未精製の材料として、セメント、断熱材、紙など、さまざまな工業製品や日常の製品

  • パルプの一形態として、簡単に分解してリサイクルできる生分解性プラスチックの製造

その多くの用途の中で、ヘンプコンクリート(ヘンプクリート)は、コンクリートの天然代替品として世界的に大きな注目を集めています。

ヨーロッパとカナダでは、その強力な断熱性、防風性、および低炭素フットプリントの特性により、ヘンプクリートでより多くの家が建てられ始めています。

ヘンプクリートに加えて、ヘンプハードは動物の寝床、生分解性の庭の根おおい、紙、プラスチック、および断熱材に使用されます。

まとめ

ヘンプとは、麻科の植物です。

世界では、繊維として使用されるだけではなく、美容、ダイエット製品、何とヘンプの家まで建ちはじめています。

日本ではまだ先になりそうですが、まずは気軽に取り入れられる美容や衣類から触れてみてはいかがでしょうか。