世界で普及しつつあるヘンプの工業製品
ヘンプロープ
第二次世界大戦中、アメリカ政府は丈夫で耐久性のあるロープを作るためにより多くの原材料を必要としていました。
すなわちヘンプを必要としていたのです。
これは、政府が「勝利のための麻」と呼ばれるキャンペーンを作成したときであり、米国の農民が戦争を助けるためにヘンプを栽培し始めること
を奨励しました。
その当時、米国農務省(USDA)は、ヘンプ繊維の利点を強調するためのプロモーションビデオも作成していました。
ヘンププラスチック
ヘンプのプラスチックは、従来のプラスチックができることなら何でもできます。
ヘンププラスチックを商業的に使用する最大の問題点は、莫大な費用がかかることなのです。
アメリカの農業では依然として大部分が規制されているため、ヘンプはまだまだ不足していて、費用を賄うに達してないのです。
しかしながら、ヘンプのプラスチックは耐久性があり、持続可能であることを知っておくことが重要で、ヘンプのプラスチックは、車(鋼よりも耐久性が高い)、サングラス、ペンなどの製造に使用できます。
3Dプリンターでヘンプフィラメントを使用して、デザインしたものを印刷することもできます。
費用の問題がクリアになった時、ヘンプのプラスチックが使われたら、ようやくクリーンな地球に一歩近づくことだと思われます。
家を建てる–ヘンプクリート
ヘンプで家を建てることは、ヘンプの最も有望な用途の1つです。
ヘンプクリートが提供するいくつかの利点があります。
まず、驚くべき熱力学的絶縁体として機能するため、家族(特に極端に寒い気候や暑い気候の家)のエネルギーコストを年間50〜70%削減するのに役立ちます。
そして、ヘンプクリートは、アレルギーに敏感な人にも最適です。
従来の絶縁体と塗料は多くの人々にとってアレルギーの主な原因となる可能性がありますが、ヘンプクリートはすべて天然素材で作られており、さまざまな健康上の問題を解消できます。
また、ヘンプクリートは経年変化に伴ってCO2を継続的に吸収するため、二酸化炭素排出量を削減します。
CO2を吸収してその材料はより強くなっていく。
すなわち、ヘンプクリートで作られた建物は時間の経過とともに強くなります。
建設に関しては、ヘンプクリート住宅は建設廃棄物がゼロです。
世界のエネルギー消費量の55%が建設廃棄物に関連していると考えると、二酸化炭素排出量の削減に大きな影響があります。
建築に使うヘンプの他の用途としては、防音のヘンプの壁と耐衝撃性のヘンプの屋根です。
ヘンプの旗
ベッツィー・ロスが作った最初のアメリカ国旗が産業用ヘンプから作られたことをご存知ですか?
ヘンプ繊維は耐久性のある素朴な旗を作ることができます。
パタゴニアは実際に、米国旗を作る軍のベテランを特集した短いドキュメンタリーを作成したんですよ。
ヘンプ電池
ヘンプ繊維はグラフェンよりも導電性が高いことがわかっており、スーパーキャパシターやバッテリーの優れた供給源となっています。
デビッド・ミトリン博士は、ヘンプは[グラフェン]と同じように機能する」ことを発見した科学者なのです。
ヘンプウッド
ヘンプウッドは、近年の新興企業が提供するヘンプ繊維から作られる木材の代替品です。
この独創的で持続可能な製品は、インテリア建設で使用される木の板や木材の優れた代替品となり、この技術は家具にも適用されています。
これは、木材だけでなく、他の建設資材に変わる代替素材となるでしょう。
ヘンプの断熱材
ほとんどの断熱材は、私たちの体の内外を刺激する可能性のある危険な化学物質や繊維でいっぱいです。
より安全で持続可能な選択肢はヘンプ繊維なんです。
このヘンプの断熱材をヘンプウールと呼ばれることもあります。
俳優のロバートダウニージュニアは最近、カリフォルニア州サンタモニカのプライベートスタジオで、ある新しいプロジェクトを断熱するためにヘンプウールを採用しています。
ヘンプの棺
そうです、棺桶。
オーストラリアにはヘンプで棺桶を作る会社があり、デザインはシンプルですが、愛する人のために棺を飾るのが好きだと会社の方は言っています。
従来の棺とは異なり、ヘンプの棺は生分解し、内部の体が穏やかに地球に戻ることを可能にします。
自動車
1941年、ヘンリーフォードはヘンプから車を作りました。
それはヘンプのプラスチックで作られただけでなく、ヘンプの燃料でも走りました。
ヘンプのプラスチックは、鋼よりもはるかに強いことがテストされ、彼らはヘンプの車をハンマーでへこませようとしましたが、車はビクともしませんでした。
以下に車の中でヘンプをどのように使用しているか記載しています。
スポーツカー
フロリダの起業家はヘンプからスポーツカーを作りました。
リニュースポーツカーと呼ばれるこのヘンプの車は、電気自動車よりも4.7倍クリーンです。
ヘンリーフォードの車と同様に、この車の外装はすべてヘンプのプラスチックでできており、ヘンプのバイオ燃料で動作します。
バイオ燃料
ヘンプのバイオ燃料の最大の利点は、現在通常の石油を使用している車に使用できることです。
電気自動車とは異なり、新しい車を購入する必要はありません。今のインフラで使うことが出来るのです。
コロラド鉱山学校の化学技術者であるトーマスB.リードによると、1エーカーのヘンプは1000ガロンのガソリンに相当する電力を生み出すことができると主張しています。
それに加え、もたらす持続可能性のメリットを想像してみてください。
石油会社がヘンプを嫌うのも不思議ではありませんよね。
熱硬化性圧縮成形
熱硬化性圧縮成形は現在、いくつかの世界的な自動車メーカー向けに自動車パネルやその他の部品を製造しています。
メルセデスベンツの車のパネルは、この技術を使用して作られています。
このプロセスでは、ヘンプの繊維マットのシートを取り、熱硬化性樹脂を注入し、型に入れ、設定された時間高温に加熱してから、パネルを型から取り出してクリーンアップと最終的な穴あけ/切断を行います。
現在、メルセデス、BMW、アウディは、これを車両に使用している自動車会社になります。
いかがでしたでしょうか?
世界ではヘンプを使った工業製品がじわじわと普及して行っています。
それだけエコロジーや人体のため、そしてサステナブルのことを考えて生活しているのがよくわかると思います。
日本でも早く普及するように、私自身も努力しますので、是非みなさんもヘンプを生活に取り入れて見てください。
他の記事では違うジャンルのヘンプ由来の製品を紹介しています。
こちらも是非ご覧いただけたら幸いです。
世界で注目のヘンプ製品【食品編】
<参考記事>https://ministryofhemp.com/blog/hemp-products-list/