世界中で健康的なメリットが期待されている話題のCBDオイルやヘンプシードオイル(ヘンプオイル)などの大麻由来の製品。
しかし、日本では大麻=違法というイメージが大きく、怖いイメージがあるのではないでしょうか?
実は、一般的に販売されているものはもちろん大部分は合法なので安心です。
しかし違法なものを購入してしまわないために確認していただきたい点がありますので、日本では違法とされるヘンプ由来のオイルを紹介していきたいと思います。
ヘンプ由来のオイルは違法?
結論から言うと、
- THC成分が入っておらず、大麻草の茎・種子から採取された成分は合法。
- THC成分が入っている、もしくは大麻草の葉と花穂、根から採取された成分は違法。
となっています。
ここで出てくるTHCとは、大麻草から採取される成分で、テトラヒドロカンナビノールの略です。
日本で麻薬及び向精神薬取締法により、『麻薬』として指定されている違法成分で、気分を高揚させる精神作用があります。いわゆる【ハイ】になる成分です。
このTHC成分が入っているヘンプ由来のオイルは、日本では即違法なものということになります。
まずヘンプシードオイル(ヘンプオイル)はその名の通り、ヘンプの種から摘出されています。
THCが入っていない産業用ヘンプの種であれば全く違法ではないので安心です。ヘンプシードオイル基本的にCBD成分も入っていません。
そして、肝心のCBDオイルのほうですが、日本で販売されている商品は大麻草の茎・種子から採取されたCBD成分を使用しています。
実は大麻草の部位の中でCBD成分が一番多く含まれているのは花穂で、最もCBD成分を採取しやすいのですが、THCがおよそ0.3mg以上含んでしまうため日本では違法としてあります。
しかしながら、厚生労働省2021年5月14日に開催した「大麻等の薬物対策のあり方検討会」で、大麻草由来の成分「カンナビジオール(CBD)」を抽出する際の部位規制を撤廃するという方針を示しました。
CBDオイルはキマるのか?
Googleで検索サジェストを見ていると【ヘンプオイル キマる】【CBDオイル キマる】などのキーワードが出てきます。
それだけ誤解のある情報が流れていて、気になった人がいるのだと思います。
こちらももうお分かりだと思うのですが、国内で世紀に販売されているヘンプオイル、CBDオイルともにキマりません。
キマるという表現ですが、前述のTHC(テトラヒドロカンナビノール)成分の気分を高揚させたり、気分を良くするような効果のことを指していますが、このTHC成分が入っていないのでキマらないということになります。
ヘンプオイルはオリーブオイルやココナッツオイルと同様に食品またはスキンケアに使用するオイルであり、CBDオイルはサプリメント、つまり栄養補助食品として、ハイにならずに安全に使用できます。
先程からよく違法ということで出てくる言葉のTHCなのですが、どうしても違法ということで【悪】というイメージがついていると思いますが、本当にそうなのでしょうか?
海外の研究では、THCも疾患によっては有用性があり、CBDと同様に同じカンナビノイドの仲間として医師や研究者が注目している成分なのです。
アメリカは濃度0.3%、EUでは濃度0.2%までTHCを含んだCBDオイルを合法と認めており、THC=全世界で違法というわけではありません。
THC成分の入っている大麻自体、”嗜好・医療目的の大麻が合法な国としてはカナダ、ウルグアイ、南アフリカがある。
また国により州など一部の区域で、嗜好・医療目的もしくは医療目的のみを合法としている国としては、アメリカ合衆国、イスラエル、ベルギー、オーストリア、オランダ、イギリス、スペイン、フィンランド、ドイツ、韓国などが挙げられる。”(Wikipediaより抜粋)とあるように世界では医療を中心にTHCを認めている国も沢山あるので、THC=【悪】とは言い切れません。
THCは違法ではなくなる?
厚生労働省2021年5月14日に開催した「大麻等の薬物対策のあり方検討会」で、大麻草由来の成分「カンナビジオール(CBD)」を抽出する際の部位規制を撤廃するという方針を示しました。
確定ではないのですが、下記のようになる方針を発表しました。
①CBDを大麻のどの部分からでも抽出することができる
CBDの抽出部位に関する規制が撤廃されることで、花冠や葉から抽出されたCBDも認められる方向です。
そのため、これまで輸入することができなかった海外製品のCBDを購入できる可能性があります。
前述したように、CBDの成分は大麻草の花冠に最も多く含まれているため、現在日本で売られている茎や種子から採取されているCBD成分の原料よりも安価になる可能性があります。
したがって今は高いCBD製品の値段も安く、買いやすくなっていく可能性があります。
②THCを厚生労働大臣が医薬品として承認したものに限り認めるとの方針
日本では麻薬に指定され違法なTHC成分についても限定的に輸出入や製造、製剤、譲渡、譲受、所持、使用が可能になる方針が浮上してきました。
こちらは世界で医薬品として効果・効能が認められてきたことが大きな要因で、これが決まればいくつかの病気や症状を持ち、医療用大麻によって緩和できれば、今まで苦しんでいた人たちにとってとても喜ばしいことだと思います。
まとめ
以上のように、目まぐるしく大麻をめぐる法律が世界の流れとともに変わりつつあります。
おさらいしますと、現状の日本の法律的には
- THC成分が入っておらず、大麻草の茎・種子から採取された成分は合法。
- THC成分が入っている、もしくは大麻草の葉と花穂、根から採取された成分は違法。
今後の方針としては
- 大麻草のどの部位から採取しても良い
- THCは厚生労働大臣が承認したものに限り認める
という方向になってきました。
個人的には、何より症状により病気を治す可能性のある医療用大麻にはとても期待しており、苦しんでいる人が少しでも楽になれば良いなと思っています。
そして人々の癒しにつながるCBDが安価になり、買いやすくなることは、社会にとっても良い方向に向かっているのではないかと思います。
日本の状況が世界の先進国の状況に少しでも近づいていくことに期待しています。
ヘンプのイメージが徐々に良くなってヘンプの農地が増えていけば、地球環境が良くなっていく可能性があります。
最終的にはそのような未来に向かっていくと良いですね。